戻る
CASIO BASIC (PB-100系)
PB-100/fx-700P : カシオ計算機 (CASIO)

PB-100

PB/fxシリーズはCASIO製ポケットコンピュータである。
主にPBは一般販売でfxは教育用として位置づけられている。

搭載されているBASICには特に名称はないが、当時提唱されていたTiny BASICの基準を満たすものである。
ちなみにPB-100が未拡張状態で使用できるメモリ(ステップ)はわずか544である。

PBシリーズはプログラムを入力できる「WRT」モードと実行できる「RUN」モードがある。
「WRT」モードでしか実行できないコマンドや、「RUN」モードでしか実行できないコマンドもある。
また、プログラム内でしか実行できないコマンドもある。

V1 : PB-100/200/300/fx-700P/802P
V2 : PB-100F/PB-110/120/400/410/fx-720P/820P
(PB-100FにはBEEPがない)

MODE
R[RUN ] : プログラムを実行できるモード
W[WRT ] : プログラムを入力できるモード
B[both] : どちらでも使用可能

P[prg ] : プログラム内で使用可能
M[man ] : プログラム外で使用可能
A[all ] : どちらでも使用可能

関数に関しては単独で[RUN]モード時に計算用としても使用可能

PB/fx BASIC簡易リファレンス
コマンド
表記MODEV1V2凡例使用例説明
VACB:AOOVACVAC全変数のクリア(マルチステートメントでは使用不可)
CLEARB:AOCLEARCLEAR全変数のクリア
CLEARW:MOCLEARCLEARプログラムの消去
CLEAR AW:MOCLEAR ACLEAR A全エリアのプログラム消去
NEWW:MONEWNEWプログラムの消去
NEW ALLW:MONEW {ALL | A}NEW ALL全エリアのプログラム消去
PASSW:MOPASS パスワード文字列PASS "PASS"全エリアのプログラムに対してパスワード設定(最大8文字)
RUNR:MOORUN [行番号]RUNプログラムの実行
LISTB:MOOLIST [行番号]LIST[RUN] : プログラムリストの表示
[WRT] : プログラムリストの編集
LIST AB:MOOLIST {ALL | A}LIST A [RUN] : 全エリアのプログラムリストの表示
[WRT] : 全エリアのプログラムリストの編集
「ALL」はV2.0以降で使用可能
DEFMB:MODEFM [数式]DEFM 10変数領域の拡張
DEFMB:AODEFM [数式]DEFM 10変数領域の拡張
[戻る]
ステートメント
表記MODEV1V2凡例使用例説明
PRINTW:POOPRINT [式[{, | ;}[式...]]]PRINT "TEST=";$式や文字列を出力する
INPUTW:POOINPUT [文字列,]変数[,...]INPUT "TEST=",$データを変数に入力する
REMW:POREM [注釈]REM TEST注釈を書く
LETW:PO[LET] {数値変数=数式 | 文字列変数=文字列式}LET A=0変数に値を代入(LET自体は省略可能)
GOTOW:POOGOTO {行番号 | #エリア}GOTO 10指定した{行番号 | エリア}に移動する(数字だけではなく数式も利用可能)
GOSUBW:POOGOSUB {行番号 | #エリア}GOSUB 10指定した{行番号 | エリア}のサブルーチンを呼び出す(数字だけではなく数式も利用可能)
RETURNW:POORETURNRETURNサブルーチンから復帰する
ON ... GOTOW:POON 数式 GOTO {行番号 | #エリア}[,{行番号2 | #エリア2}[,...]]ON A GOTO 10,20数値に従って指定した{行番号 | エリア}に移動する
ON ... GOSUBW:POON 数式 GOSUB {行番号 | #エリア}[,{行番号2 | #エリア2}[,...]]ON A GOSUB 10,20数値に従って指定した{行番号 | エリア}のサブルーチンを呼び出す
IF〜THENW:POOIF 比較式 THEN {行番号 | #エリア}IF A=0 THEN 10比較式が真の場合{行番号 | エリア}に移動する
IF〜THENW:POIF 比較式 THEN {ステートメント | 式}IF A=0 THEN PRINT A比較式が真の場合THEN以降を実行する
IF〜;W:POOIF 比較式 ;{ステートメント | 式}IF A=0 ;PRINT A比較式が真の場合「;」以降を実行する
FOR〜TO〜STEP〜NEXTW:POOFOR 変数=始値 TO 終値 [STEP 増分]〜NEXT 変数FOR I=0 TO 9:〜:NEXT IFORからNEXTまでの処理を繰り返す
STOPW:POOSTOPSTOPプログラムを停止([EXE]キーで再開)
ENDW:POOENDENDプログラムを終了
READW:POREAD 変数[,変数2[,...]]READデータを変数に読み込む
DATAW:PODATA 定数[,定数2[,...]]DATAデータを定義する
RESTOREW:PORESTORE [{行番号 | #エリア}]RESTOREデータ読み出し位置を指定する
MODEW:POOMODE 機能コードMODE 4モードを設定する
機能コード
4 : DEG
5 : RAD
6 : GRA
7 : PRT(出力先をプリンタにする)
8 : PRTを解除
SETW:POOSET {E 桁数 | F 桁数 | N}SET E 10有効桁数等を設定する
機能コード
E : 有効桁数指定(0〜9 : 0は10桁)
F : 小数点桁数指定(0〜9)
N : 解除
BEEPB:AOBEEP [機能コード]BEEPBEEP音を発声させる(PB-100Fを除く)
機能コード
0 : 低い音を鳴らす(省略時)
1 : 高い音を鳴らす
[戻る]
カセットテープ関連
表記MODEV1V2凡例使用例説明
SAVEB:MOOSAVE ["ファイル名"]SAVE "TEST"カセットテープにプログラムをセーブする(ファイル名は8文字以内)
SAVE AB:MOOSAVE {ALL | A} ["ファイル名"]SAVE A "TEST"カセットテープに全エリアのプログラムをセーブする(ファイル名は8文字以内)
「ALL」はV2.0以降で使用可能
LOADB:MOOLOAD ["ファイル名"]LOAD "TEST"カセットテープからプログラムをロードする(ファイル名を省略した場合は次に見つかったプログラム)
LOAD AB:MOOLOAD {ALL | A} ["ファイル名"]LOAD A "TEST"カセットテープから全エリアのプログラムをロードする(ファイル名を省略した場合は次に見つかったプログラム)
「ALL」はV2.0以降で使用可能
VERB:MOOVER ["ファイル名"]VER "TEST"カセットテープのファイルをヴェリファイする(ファイル名を省略した場合は次に見つかったファイル)
GETB:AOOGET ["ファイル名"] 変数[,変数2[,...]]GET "TEST" $カセットテープからデータを入力する
PUTB:AOOPUT ["ファイル名"] 変数[,変数2[,...]]PUT "TEST" $カセットテープにデータを出力する
[戻る]
データバンク関連(データバンク搭載機種のみ)
表記MODEV1V2凡例使用例説明
NEW#W:MNEW#NEW#データバンクデータを消去する
LIST#B:MLIST#LIST#データバンクデータを表示する
SAVE#B:MSAVE# ["ファイル名"]SAVE# "TEST"カセットテープにデータバンクデータをセーブする(ファイル名は8文字以内)
LOAD#B:MLOAD# ["ファイル名"]LOAD# "TEST"カセットテープからデータバンクデータをロードする(ファイル名を省略した場合は次に見つかったプログラム)
READ#W:PREAD# 変数[,変数2[,...]]READデータバンクデータを変数に読み込む
RESTORE#W:PRESTORE# [検索文字列[,{0 | 1}[,{行番号 | #エリア}]]]RESTORE# "TEST",1データバンクデータを読み込む位置を先頭にする(省略時)
検索文字列を先頭に含むデータを検索して、該当するデータを次の読込先にする
0 : 変化なし
1 : 該当するデータを含む行の先頭データを次の読込先にする
分岐先を指定した場合は該当データがない場合の次の読込先にする
WRITE#B:AWRITE# [式[,式2[,...]]]WRITE# "TEST"データバンクデータの書換をする(RESTORE#での指定先)
式が省略された場合はデータを削除する
[戻る]
数学関数
表記MODEV1V2凡例使用例説明
πB:AOOππ円周率を返す
SINB:AOOSIN(数式)SIN(A)正弦(サイン)の値を返す
COSB:AOOCOS(数式)COS(A)余弦(コサイン)の値を返す
TANB:AOOTAN(数式)TAN(A)正接(タンジェント)の値を返す
ASNB:AOOASN(数式)ASN(A)逆正弦(アークサイン)の値を返す
ACSB:AOOACS(数式)ACS(A)逆余弦(アークコサイン)の値を返す
ATNB:AOOATN(数式)ATN(A)逆正接(アークタンジェント)の値を返す
EXPB:AOOEXP(数式)EXP(A)自然対数の低(e)に対する指数関数の値を返す
LOGB:AOOLOG(数式)LOG(A)常用対数の値を返す
LNB:AOOLN(数式)LN(A)自然対数の値を返す
SQRB:AOOSQR(数式)SQR(A)平方根の値を返す
[戻る]
数値関数
表記MODEV1V2凡例使用例説明
ABSB:AOOABS(数式)ABS(A)絶対値を返す
SGNB:AOOSGN(数式)SGN(A)数式の符号を返す
INTB:AOOINT(数式)INT(A)数式を越えない最大の整数を返す
FRACB:AOOFRAC(数式)FRAC(A)数式の小数部を返す
RNDB:AOORND(数式1,数式2)RND(A,B)数式を指定桁で四捨五入した値を返す
RAN#B:AOORAN#RAN#0から1の間の乱数を返す
DEGB:AODEG(度[,分[,秒]])DEG(140,12,34)度分秒を10進数に変換した値を返す
[戻る]
文字関数
表記MODEV1V2凡例使用例説明
VALB:AOOVAL(文字列式)VAL($)文字列を数値に変換して返す
STR$B:AOSTR$(数式)STR$(A)数値を文字列に変換して返す
LENB:AOOLEN(文字列式)LEN($)文字列の長さを返す
MIDB:AOOMID(始点[,文字数])MID(2,2)$変数の始点位置から文字数分の文字列を返す
MID$B:AOMID$(始点[,文字数])MID$(2,2)$変数の始点位置から文字数分の文字列を返す
DMS$B:AODMS$(数式)DMS$(12.345)10進数を度分秒に変換した文字列を返す
[戻る]
その他関数
表記MODEV1V2凡例使用例説明
KEYW:POOKEY$=KEY実行時に押されているキー内容を変数に入力する
KEY$W:POKEY$$=KEY$実行時に押されているキー内容を変数に入力する
CSRW:POOCSR 数式{, | ;}PRINT CSR 5;$文字を表示させる場所を指定する(PRINT内で使用可能)
[戻る]

※ 定数型・変数型
数値変数は±1.0E-99〜±9.999999999E+99までが指定できる範囲である

A$ : 文字列型(A$="TEST")
$  : 文字列型の汎用変数

[戻る]

※ 演算子
+   : 加算・結合(A+B、A$+B$)
-   : 減算(A-B)
*   : 乗算(A*B)
/   : 除算(A/B)
   : べき乗(AB)
=   : 等号・代入(A=3、A=B+C)
> < : 不等号・比較(<,>,≦,≧,≠)

[戻る]

※ エラーメッセージ一覧
エラー表記は「ERR番号」となる

エラーメッセージ一覧
番号意味
1メモリオーバーまたはシステムスタックオーバー
2構文エラー
3数学的エラー
4未定義行番号エラー
5引数エラー
6変数エラー
7ネスティングエラー
8パスワードで保護されている、またはパスワードが違う
9オプションエラー

[TOPに戻る]